リフォームプランナーのhanatomoです。
前回からユニットバス・メーカーの『ウリ』を記事にしています。
前回の記事は、ユニットバスのメーカーをご紹介して、その中のメーカーの一つであるTOTOをピックアップしました。
今回は、その続きとしてユニットバス・メーカーの『ウリ』LIXIL編をお届けします。
LIXIL
こちらの『ウリ』もいくつかありますが、もしタイル張りの壁の仕上げをご希望ならば、LIXILのスパージュを選択肢の一つとしてご提案します。
既製品のユニットバスの中で、壁をタイル張りの仕上げにできる製品だからです。
床も200角のサーモタイルのセレクトがありましたが、2021年5月発売のカタログを閲覧すると、グランフロアという床パネルに代わっていました。
この床パネルは石目調や木目調で、タイル調の設えになります。
タカラスタンダードのユニットバスも床を磁器質タイルの選定ができますが、壁はパネル仕上げのラインナップです。
LIXIL の方がコストはやや高めですが、タイルの質感がお好みならば、こちらがお勧めです。
LIXILはINAXとトステム、新日軽、サンウェーブ、東洋エクステリアが統合したメーカーです。
INAXの陶器の技術を継承して、タイルのラインナップを可能にしていると思います。
参考として、他にオーダーのユニットバスのメーカーはタイル張りが主流ですが、コストはぐんと高くなります。
コストに余裕があれば、タイル仕上げのメーカーの選択肢が広くなるということです。

画像引用:LIXIL ビジネス情報 (biz-lixil.com)
ユニットバス主力ラインナップ
ユニットバスの主なラインナップは、この4シリーズになります。
☑スパージュ(戸建住宅用・新築マンション用)
☑アライズ(戸建住宅用)
☑ソレオ(新築マンション用/低床用)
☑リノビオV(マンションリモデル用)
スパージュの浴槽は、LIXILの開発の人造大理石、グランザが標準装備となっています。
また、リノビオVはルフレトーンという人造大理石が標準装備となっています。
ソレオやアライズもオプションで人造大理石をセレクトできます。
さて、前回の記事で人工大理石のみ記述してましたが、メーカーによって
・人造大理石の浴槽を出しているメーカー
・人工大理石の浴槽を出しているメーカー
があります。
ちなみに、それぞれ別のもので、特徴があります。
人造大理石とは、
天然の大理石などを粉砕し、セメントや樹脂で固めた半人工素材。仕上げに研磨を行う。大理石より耐久性があるが、酸やアルカリに弱い。
人工大理石とは、
アクリル樹脂やポリエステル樹脂を主成分とした人工素材。均一で加工しやすく、割れにくく、耐久性があるが、熱に弱い。
間違えて記述していたので、先日、人造大理石を追加して訂正しました。
失礼しました・・・m(__)m
ショールームでスペックの確認すべきポイントは・・・
LIXILも種類が豊富で、戸建住宅又はマンション、新築又はリフォームかで選定していきます。
サイズによっても選定できるシリーズが決まってきます。
こちらもユニットバスを入れる建物の種類とサイズを踏まえて、下記の選定項目を重点的にチェックしてみてください。
☑人造大理石の浴槽の素材感(グランザ・ルフレトーン・パールクォーツ)
☑仕上げ材:壁・床のタイル張り(スパージュ選定の場合)
☑仕上げ材:壁のセラミックパネル(スパージュ選定の場合)
☑サーモバスS
☑キレイサーモフロア
☑エコアクアシャワー・レインO2シャワー
まず、この7点は、LIXILのユニットバスの最初に確認すべき項目であり、メーカーの『ウリ』です。
☑浴槽の形状
シリーズにより選定できる形状のバリエーションが様々です。
例えばリノビオVは、ストレートライン浴槽、ラウンドライン浴槽の他に、対応サイズがそれぞれ限られますが、ワイド浴槽、エコベンチ浴槽、アーチライン浴槽、1600ロング浴槽、1200ロング浴槽があります。


特に1200ロング浴槽は、1218や1216サイズのユニットバスの浴槽でもリラックスして入浴できるように、底面を拡張して1007mm確保。
1316や1418サイズのラウンドライン浴槽の底面1073mmに近づけた寸法です。
また、マンションリフォーム用のリノビオフィットは、効率的な配管構造でユニットバスの必要設置寸法を極力抑え、1216サイズの浴槽の底面長さを1056mmとさらに拡張した寸法になっています。(業界最長寸法:2019年12月時点)
1218や1216サイズは、浴槽の中で足が伸ばせないのが欠点でしたが、この寸法ならゆったり入れそうですね。

画像引用:LIXIL ビジネス情報 (biz-lixil.com)

画像引用:LIXIL ビジネス情報 (biz-lixil.com)
スパージュには、身体に沿うような形状でヘッドレスト付きのグランフィット浴槽やハイレスト浴槽が標準仕様です。
PZ、CZタイプは肩湯や腰ほぐし湯が装備されているので、よりリラックスのできるバスルームタイムが楽しめそうですね。

画像引用:LIXIL ビジネス情報 (biz-lixil.com)

画像引用:LIXIL ビジネス情報 (biz-lixil.com)

画像引用:LIXIL ビジネス情報 (biz-lixil.com)

画像引用:LIXIL ビジネス情報 (biz-lixil.com)
☑人造大理石の浴槽の素材感(グランザ・ルフレトーン・パールクォーツ)
グランザやルフレトーンの人造大理石の素材感を体験してみてください。
また、TOTOの人工大理石の浴槽と比較してみるのもよいかと思います。
感じ方に個人差がありますが、恐らく人造大理石の方が、滑らかな質感ではないでしょうか。
グランザは、表面をアクリル鏡面の透明層で仕上げているので、滑らかさだけでなく艶があり、高級感のある浴槽です。

画像引用:LIXIL ビジネス情報 (biz-lixil.com)

画像引用:LIXIL ビジネス情報 (biz-lixil.com)
☑仕上げ材:壁・床のタイル張り(スパージュ選定の場合)
スパージュを選定の場合にチェックする項目です。
壁仕上げにタイル張りが選択肢があり、他のユニットバスのメーカーの既製品にはない素材です。
タイルにするだけで、焼物の表情や質感で空間の奥行が演出できます。
800×200の木目調タイルや400×600の石目調タイルといった大判のタイルから、アクセントウォールにピッタリな25mm角のモザイクタイルまでバリエーションも豊富です。
在来工法の浴室のような空間に奥行のある設えになるので、お風呂タイムが楽しくなりますね。

画像引用:LIXIL ビジネス情報 (biz-lixil.com)

画像引用:LIXIL ビジネス情報 (biz-lixil.com)
☑仕上げ材:壁のセラミックパネル(スパージュ選定の場合)
この項目もスパージュ選定時にチェックする項目です。
最大で600×1100の大判サイズを含み、異なるサイズの組み合わせの石目調で表情豊かな高級ホテルのバスルームのような空間に演出します。
既製品でここまでのラインナップは素晴らしいですね。
お値段も素晴らしいですが(笑)

画像引用:LIXIL ビジネス情報 (biz-lixil.com)
共用部でもインテリアの設えとして、壁面タイルをランダムに張ることがあります。
動きが出るのでダイナミックな空間へと演出効果が期待できます。
そのためどちらかというと、サイズが大きめの、例えば1616以上のユニットバスの方が壁の演出効果があるのではないかと・・・個人的には思います。
更に進化したユニットバスのデザイン性に注目です!
☑サーモバスS
浴槽保温材と高断熱のふろふたにより、お湯はり後、4時間経っても温度低下が2.5℃以下と、お湯の温度を保つことができます。
TOTOの魔法びん浴槽と同様の効果のある機能がLIXILでも用意されていますので、確認してみてください。

画像引用:LIXIL ビジネス情報 (biz-lixil.com)
☑キレイサーモフロア
中空バルーンを含む断熱層で足裏から逃げる熱を少なくしているので、足を入れた時に冷やっとしません。
また、親水基や撥油基のある特殊な表面処理を行い、汚れがたまりにくく、落としやすいのでお掃除しやすい床になっています。
TOTOのお掃除ラクラクほっカラリ床と比較してみてください。
床や浴槽の断熱化は、ユニットバスの基本性能になってきてます。
各メーカー独自の仕様で標準装備されていると思いますので、ご確認くださいませ。

画像引用:LIXIL ビジネス情報 (biz-lixil.com)

画像引用:LIXIL ビジネス情報 (biz-lixil.com)
☑エコアクアシャワー・レインO2シャワー
直径110mmの大判ヘッドと空気を含んだ大粒の水滴で節水機能を持たせたシャワーヘッドです。
毎分6.5Lの少ない水量で、従来のシャワー(毎分約10L)より35%の節水を実現しています。
TOTOのシャワーヘッドと同様の節水です。
スパージュの2021年の4月のカタログを見ると標準仕様がエコフルシャワーからエコアクアシャワーに切り替わっていました。
(PZ・PXタイプは洗い場側水栓がタワー型でスプレーシャワーストレートタイプが標準です)
また、リノビオVはドイツのグローエ社と共同開発したレインO2シャワーが標準仕様になっています。(Eタイプを除く)こちらは、グローエ社のユーフォリアがベースになっています。吐水面がブルー、パープル、レッドとカラフルで遊び心のあるシャワーヘッドです。
従来品のシャワーヘッドより15%の節水となっています。

画像引用:LIXIL ビジネス情報 (biz-lixil.com)

画像引用:LIXIL ビジネス情報 (biz-lixil.com)

画像引用:LIXIL ビジネス情報 (biz-lixil.com)
ちなみにシャワーヘッドについては、竣工後でも交換が容易なアクセサリーなので、気に入ったものがなければ、最初はコストをかけないで、後々ベストなものに交換してもいいと思います。
設計上の注意点
LIXILも低床用のユニットバスがラインナップされています。
マンション用のソレオ、マンションリモデル用のリノビオフィットは、ユニットバスの床レベルが据付面から最小高さ189mmとなっています。
TOTO の方が、13㎜程度低いですね。
TOTO編でも書きましたが、マンションをリフォームする場合、床の高さを上げてユニットバスと洗面所の高さを同じにして、バリアフリーにしたい方にこうした低床用をご提案しています。
天井高さを確保するためにも、なるべく床の高さを上げない設計が必要だからです。
ユニットバスの床高さについては、TOTO以外の他のメーカーとも比較して、設計者や工務店に確認することをお勧めします。より要望に合ったユニットバスを選定できます。
以上、Sanitaryを素敵にリフォームは、ユニットバス・メーカーの『ウリ』LIXIL編でした。
次回はトクラス編をお届けします。
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