【提案の建具(ドア)】空間を上手に仕切る!上吊り3枚連動片引戸/パナソニック編

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リフォームプランナーのhanatomoです。

リフォームの計画の際、1つの部屋を使う用途によって2部屋に仕切れるようにしたいというご要望が多く見受けられます。
その場合、お部屋を上手に仕切れる建具(ドア)を計画すると、空間の使い勝手の可能性が広がるので、その空間の価値も上がります。

そこで今回は、お部屋を効率的に仕切り、かつ、機能性・デザイン性にも優れた建具(ドア)をご紹介します。
上吊り3枚連動片引戸です。

以前の記事で【建具(ドア)の基本】については、下記の記事にしています

この中で、戸袋引き込み戸については記事にしていますが、2枚引込み戸3枚引込み戸について詳しくご紹介していませんでした。
ですが、空間を豊かにするとき、2枚引込み戸3枚引込み戸を上手に設置することによってプランの可能性が広がり、多様な空間構成が実現できます。

今回は提案として、パナソニックの建具、ベリティスプラスレーベルを例に挙げて、上吊り3枚連動片引戸(商品名)についてご紹介します。

何故、パナソニックの建具を例に挙げるかというと、デザインだけでなく、寸法のオーダーやコスト、納期の観点から、リフォームにピッタリの建具だからです。
多くのリフォーム会社がこちらの建具を定額制のプランに入れらていることが多く見受けられます。


*2022年2月14日ベリティスが刷新!
2021年12月の新商品ニュースをみると今までのベリティス・ベリティスプラス・ベリティスクラフトレーベルのシリーズを一本化してレーベルとして展開しています。
商品が2月14日から入れ替わるタイミングなので、これからパナソニックの建具を検討される方は新しいカタログをご参照ください。
★2023年 インテリア建材 ベリティス

*上吊リ3枚連動片引戸は、上手に空間を仕切る
クライアントさんと打合せをしていて、リビング・ダイニング・キッチンは一つの空間として提案することが多い傾向にあります。
それは、キッチンをクローズされたものからオープンキッチンにしたいというご要望が多く、キッチンとダイニング、リビングへの連続性を持たせて空間を1つにまとめて広く見せたいという意図があります。
その一方、在宅ワークが増えてきている昨今、リビングとダイニングを仕切るような設えの提案も各建材のメーカーのカタログから伺えます。

また、もともと自宅の一部をサロンとして使用したり、リビングに隣接して子供部屋を作ったりと、住宅に求められる機能も多種多用化しています。
家族の個室も、完全な個室からゆるく仕切られた個室に変化している傾向にあります。

上吊り3枚連動片引戸

お部屋を仕切る時に有効なのが、2枚又は3枚の上吊り連動片引戸です。
今回は上吊り3枚連動片引戸クローズアップします。

下記画像のように天井までの高さのある上吊りの建具は、3枚連動片引戸になっています。
床にレールがなく、天井にレールが埋め込まれているので、戸を開けた時に2つの部屋が一体になります。
また、3枚の引戸が壁に引き込まれるので、建具自体が邪魔になりません。

上吊り3枚連動片引戸は、天井までの高さで上吊であることが重要です。
2部屋の間仕切壁に下がり壁があると、1部屋にした時に一体に見えないので扉の高さを天井の高さに合わせるため、高さは標準(ベリティスはH2035mm)をオーダーする必要があります。
2035mmの高さは、イマドキの建具としては、低く、居室の天井高さ2400mm程度で設置すると下がり壁が出てきます。

ベリティスプラスレーベルの場合は標準で天井高さ2400・2500・2700mmのラインナップがあるので、居室の天井高さが合えば標準品を選定すればOKです。

【ベリティスプラス 3枚連動建具 引戸が閉まっている時のイメージ】
画像引用:画像データ ダウンロード | 住宅設備と建材 | 電気・建築設備 | 法人のお客様 | Panasonic

【ベリティスプラス 3枚連動建具 引戸が開いている時のイメージ】
画像引用:画像データ ダウンロード | 住宅設備と建材 | 電気・建築設備 | 法人のお客様 | Panasonic


例えばですが、多目的室とリビング・ダイニング・キッチンを3枚の上吊り引戸で仕切った場合、プラン(平面図)で表現すると下記の画像のようになります。

プランを見ると、3枚の上吊り引戸建具を設置する場合、壁の厚みが厚くなることや引戸を開けた時に戸を収納する控え壁が必要になることがわかります。

また、周辺のスイッチやコンセントの位置も考慮しなければならないので、よく検討して計画ことがリフォームで採用する際の注意点になります。

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デザイン

2022年2月14日に発売されるデザインも含めて挙げていきます。

上吊り3連片引戸を選べる建具のデザインは下記の9タイプになります。
ベリティスレーベルほどデザインのバリエーションがなく、比較的シンプルですが、同じ建具が3枚並ぶのでベーシックなデザインの方が空間の中で邪魔になりません。

あなたは、どのデザインが好みですか?

【パネルタイプ】
・PZ型:シンプルな基本のデザイン
・PH型:中央が面落ちしているでデザイン
・PJ型:中央の面落ちのレリーフがアクセントのデザイン
   (画像は片開き戸・デザインのみ参照ください)

*画像の色柄はしっくいホワイトです。

【PZ型】

【PZ型】

【PJ型】

画像引用:画像データ ダウンロード | 住宅設備と建材 | 電気・建築設備 | 法人のお客様 | Panasonic

【採光タイプ】
・WV型:スリット状に合わせガラスがが入っている
・WX型:中央に半透明合わせガラス
・HK型:フレーム戸 透明合わせガラス
・HL型:フレーム戸 半透明合わせガラス
・HM型:フレーム戸 スモーク調合わせガラス
・HN型:フレーム戸 ブロンズ調合わせガラス

【WV型】

【WX型】

    【HK型】

    【HL型】

【HM型】

【HN型】

画像引用:画像データ ダウンロード | 住宅設備と建材 | 電気・建築設備 | 法人のお客様 | Panasonic

スマートフレーム引戸 Air View

上記の採光タイプ、HK型・HL型・HM型・HN型はスマートフレーム引戸(Air View:エアビュー)という商品です。
こちらは、細いダークブロンズの金属フレームで、建具で仕切りつつも連続性を持たせた空間構成を実現したい時に適してます。

参考画像は寝室とクローゼットの仕切りとして使用しています。
この使い方だと、クローゼットは見せる収納となり、クローゼット内をいつも整えておく必要がありますよね。

色柄は全16柄

ベリティスプラスの標準は3色のラインナップです。

・しっくいホワイト
・ソイルブラック(金額税別+1.5万UP)
・パールグレー (金額税別+1.5万UP)

オプションでナチュラルカラーペイントカラー(PJ型以外)・ソリッドカラーが選べます。

ナチュラルカラーの新色はこの2色です。
新色はトレンドをおさえたグレ―ジュ系のカラーやラフな印象の木目で、イマドキのインテリアの傾向を取り入れています。
私的な感想ですが、他のメーカーではこの手の色柄があるのでパナソニックもやっとラインナップされたという感じです。

左:グレーアッシュ・右:イデアオーク

ペイントカラーの新色のピュアワイルドオークです。

ソリッドカラーは、パールグレーとソイルブラックの2色が新色になります。


ベリティスプラスレーベル・全16色柄

【ソリッドカラー全色】

寸法

寸法について、簡単に記載しておきます。

☑標準 (単位:mm)  
幅   :枠外寸法  3198
     有効開口  2298
高さ  :枠外寸法  2350・2500・2700

建具1枚の幅:857

☑Uオーダー(特注寸法)(単位:mm)
Uオーダーというサイズオーダーシステムで下記の範囲で特注寸法が可能です。

幅   :枠外寸法 2170~3882
     有効開口 1526~2810
高さ  :枠外寸法 1780~2700 (2350・2500・2700は標準寸法)

建具1枚の幅:600~1028


スマートフレーム引戸は下記になります。
☑標準 (単位:mm)  
幅   :枠外寸法  3232
     有効開口  2279
高さ  :枠外寸法  2400・2500

建具1枚の幅:805

☑Uオーダー(特注寸法)(単位:mm)
Uオーダーというサイズオーダーシステムで下記の範囲で特注寸法が可能です。
幅   :枠外寸法 
     有効開口 
高さ  :枠外寸法 1780~2500 (2400・2500・2700は標準寸法)

上吊り3枚連動引戸の枠は、下記の種類があります。

☑3方枠(固定枠)
☑3方枠(ケーシング枠)
☑2方枠
☑かくし枠
☑天井埋込み( HK型・HL型・HM型・HN型)

この中で一般的なものは3方枠(固定枠)です。
(下の画像は開き扉で参考イメージになります)

2方枠は上枠がなく、天井面に建具のレールを埋め込む形になるので、外枠を先に躯体に取り付けしてから天井のボードを貼る必要があります。
大工さんの手間にはなりますが、3方枠よりお部屋とお部屋の繋がった印象になります。

かくし枠は、左右の枠も壁の厚さの中で納めて、壁と同じ面(つら)に枠が見えないので、すっきりした印象になります。

天井埋込みは、 HK型・HL型・HM型・HN型の納まりで、上枠が天井に埋めこまれ、壁の枠は見付け(奥行)21mmのフィラー納まりなので、枠が主張しません。
壁の連続性ができるので、2部屋がつながった印象になります。

この様に枠によって、印象が大きく変わるので空間をどう見せたいかで枠を選定することがポイントになります。

注意点

☑ガイドピン
上吊りで上部にレールが設置されますが、床に下記画像のようなガイドピンの設置が必要です。
3枚の建具を開閉する時、大きく振れるのを防ぐ為でもあります。
床にレールは設置されませんが、全く床に何もつかないわけではありません。
床かガイドピンが約3mm程度の高く設置されるということです。

☑扉同士が下部で連結
扉が下部の小口部分で金物で連結しているので、先端の1枚目の扉を引くと、3枚の扉が連動して動きます。
1枚、1枚の扉が分割してないので、開閉については、そのことを考慮した使い勝手が必要です。

大型上吊り引戸  NEW

【ベリティスプラス 大型上吊り引戸イメージ】
画像引用:画像データ ダウンロード | 住宅設備と建材 | 電気・建築設備 | 法人のお客様 | Panasonic

大型上吊り引戸にも3枚上吊り連動片引戸が新商品として加わりました。

実際新築マンションの設計変更でも、洋室の引戸の幅最大の製作可能寸法にしたいという要望があります。
その理由を伺うと、大型の家具の搬入や車椅子の利用を考慮ということです。
建具の有効開口寸法を一般的な750~800mmから、幅広にして、ゆとりを持たせたいという意図を感じます。

大型上吊り引戸は、建具1枚の幅が標準で1271mm、枠外の高さ2500と大型なので、そうした要望にピッタリな建具です。

上記の上吊3枚連動片引のUオーダー有効開口より大きい寸法の開口を設定したい場合にいかがでしょうか。

デザインと色柄

☑デザインはパネルタイプのPZ型のみ

☑色柄標準は
・しっくいホワイト
・ソイルブラック(金額税別+1.5万UP)
・パールグレー (金額税別+1.5万UP)

他のプラスレーベルと同様に、 オプションでナチュラルカラーペイントカラー(PJ型以外)・ソリッドカラーが選べます。

寸法

かくし枠・固定枠共通です。(レール以外)

☑標準 (単位:mm)  
幅   :枠外寸法  4853
     有効開口  3538
高さ  :枠外寸法  2500

☑Uオーダー(特注寸法)  (単位:mm)
幅   :枠外寸法 3370~4853
     有効開口 2426~3538
高さ  :枠外寸法 2426~2500 (2500は標準寸法)

建具1枚の幅:900~1271(1271は標準寸法)

まとめ

以上、パナソニック・ベリティスプラスレーベルを挙げて上吊り3枚片引戸についてご紹介しました。

参考画像のように、キッチンとリビング・ダイニングやリビングとダイニングを上手に仕切り、機能性とデザイン性が両立した建具であることがわかります。
このように大きな空間を仕切る建具として設定するのが特にベストです。

またUオーダーでは、引手や鍵などの金物について変更もできます。
カスタマイズできる項目が他にもあるので詳細はカタログやショールームでチェックしてみてください。


パナソニックのキッチンについては、こちらで紹介しています。
パナソニックのキッチンとセットでコーディネートが可能です。

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